新日常展(Academic Work)

Position: Planning, Developer

大学3年生のゼミで「新体験開発プロジェクト」という通年のプロジェクトに参加しており、その集大成として市民ホールを利用した展覧会を行いました。

「新体験開発プロジェクト」はまさに、インタラクションの実験場でした。
主任である柳英克教授は「人が”すごい””新しい”と感じるその瞬間には何がおきているのか。”すごい”のは具体的に何がすごいのか。この原理をデザインという観点から分析しよう。」とおっしゃる方でした。
つまり、人に”凄い”と思わせるコトやモノは作るためには、何が”凄い”のかその解像度を上げる必要があるということです。
私はこの考え方に非常に刺激を受け、ゼミにも入らせていただいたのですが、それ以降の創作すべてにおいて「人に”凄い”と思わせるためには」と分析する癖がついているように思います。

アカデミックな教えでしたが、これは社会に出てからも重要な思考だと感じています。

以下に関わった制作物とその概要に触れます

”自典”
抽象的な単語(例:愛、友達、人生)は"辞書に載っているような普遍的な意味"の他に、"経験に基づく個人の哲学的な解釈"がある。「自典」は人による言葉の解釈の違いを可視化し、共有することによって言葉の多面性に気づくインタラクション。
"紙に言葉の意味を書く"、"書いた紙を自典(本型の電子デバイス)に差し込む"、"書いた内容が自典にストック(内部で撮影)される"、"本形のデバイスを開くたびにストックされた意味が表示される"という体験を流れをもつ。

“音ヒコーキ”
紙飛行機の軌道の高さと速度を音で体感するコンテンツ。カメラの前で紙飛行機を投げると、プロジェクターの映像が軌道を追い、軌道の高低で音の高さが変わり、飛行機の折り方や飛ばし方についてより意識的になる。

“#rain”
雨粒の波紋を数字に置き換えて床に投影するコンテンツ。普段はmlなどで表現される降水量を、別の単位で体感する。

“オノマトコ”
歩いた床から巨人のような足音や小人のような足音が鳴ることで自分の体重を錯覚したり、音に影響されて歩き方が変わるという体験ができる。